宮下矯正歯科医院 院長
宮下 邦彦Kunihiko Miyashita
「新しい医療提供」とは、単に外部から新しい技術や知識を取り入れるだけではありません。
医療は必ず、提供する術者の経験、知識に加え学会、出版物、研究会などの外部からの情報を含め精査し、有益であると考えられる技術、知識そして機器を患者様に提供されるべきものです。
勿論、その中には、当医院で治療された数多くの症例も含まれています。症例記録を継続的に日々繰り返すことによって「新しい医療」を提供することができます。具体的には、1976年以来、私が歯科医師として収集や数多くの諸氏から伝授されたお言葉や技術も含まれております。
またアメリカUCLAに矯正歯科を学ぶために留学して以降、過去約40年間、継続的に収集してきたものは膨大なもので、その中には、歯科矯正学に関する歴史的にも貴重な資料も数多く含まれております。
その中でも当院が開業した1982年5月以来、治療してきた患者様の症例から得られた「情報と経験」は最も貴重なものです。これらの症例記録は、一部の記録は震災などで被害を受けたものはありますが基本的にすべて保管し、より良い医療を提供するための研究資料として役立たせていただいております。
そして、現在、新しい患者様は勿論のこと、すべてのこれら過去知識と経験、技術に加え、毎年の国内外から収集してきた学会、研究会などの新しい情報を取り入れたうえで医療を提供しています。
とくにこれらの資料整理や治療に協力してくれたスタッフの貢献度も非常に大きいものであり、感謝の表現ができないくらい大きいものにあります。一言で「新しい医療」を提供すると言いますが、一言では表現できないほどの膨大な積み重ねによる成果なのです。
当院では「新しい医療」を受けようとされる方にはこのことを是非知っていただきたいと思います。
このようにして、過去の患者様の症例から学ばせていただいた貴重な経験と世界中から厳選された「新しい医療」を患者様に提供します。
一方、患者様ご自身も今後の医療に貢献するものとも言えます。最後に当然のことですが、医療とは患者様個々の症例を公開するものではありませんが、過去の膨大な数の症例や綿密な研究の蓄積と技術の研鑽によって、医療の進歩があることを知っていただきたいと思います。